2019年12月の大企業景況感が2期ぶりマイナスへ、米中貿易摩擦と台風被害が国内経済に落とす影

内閣府と財務省が2019年12月11日に発表した「法人企業景気予測調査」の結果は、日本の主要企業が直面している厳しい現状を浮き彫りにしました。2019年10月から12月期における大企業の景況判断指数(BSI)はマイナス6.2を記録し、2四半期ぶりに景況感が悪化に転じたことが判明したのです。SNS上では「給料は上がらないのに増税だけがのしかかる」といった不安の声や、「製造業の落ち込みが想像以上に深刻だ」という嘆きが広がっています。

ここで注目すべき「BSI」とは、自社の景気が前の時期と比べて「上昇」したと答えた企業の割合から、「下降」したと答えた割合を引いた数値です。プラスなら景気が上向いていると感じる企業が多く、マイナスならその逆を意味します。前回の7月から9月期はプラス1.1を維持していましたが、今回はマイナスへと急落しており、企業心理が冷え込んでいる様子が伺えます。編集部としては、この急激な変化に日本の経済構造が抱える脆さを感じずにはいられません。

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製造業を襲う外需の停滞と、想定外の自然災害

特に深刻なのは製造業の動向でしょう。製造業のBSIはマイナス7.8となり、なんと4四半期連続でマイナスを記録しています。その背景にあるのは、長期化する米中貿易戦争の余波です。中国市場において自動車部品や工作機械の需要が著しく低迷しており、日本の得意分野である「モノづくり」が直接的な打撃を受けています。加えて、2019年10月13日未明に日本を襲った台風19号による工場の被災も、生産現場に追い打ちをかける結果となりました。

非製造業においても、2四半期ぶりに景況感がマイナス5.3へと沈み込んでいます。中国向け輸出の減少が卸売業を直撃したほか、小売業では消費税増税に伴う複雑な状況が見て取れます。増税直前の駆け込み需要は一時的な潤いをもたらしたものの、その後の反動減は百貨店や家電量販店を中心に大きな影を落としました。SNSでは「ポイント還元があっても、買い控えの波は止められない」といった消費者のシビアな意見が目立っています。

今後の日本経済、回復への道筋と懸念される格差

政府当局は、こうした落ち込みについて「2014年の消費増税時と比較すれば小幅である」と分析しています。企業収益や設備投資の意欲は依然として高く、ファンダメンタルズ(国や企業の経済的な基礎体力)は健全であるとの見解を示しました。緩やかな回復基調は続いているという強気な見方ですが、現場の声を知る編集部の立場からは、楽観視しすぎるのは禁物だと感じます。外需の回復が見えない中で、内需だけでどこまで支えきれるかが鍵となるでしょう。

2020年1月から3月期にかけて、大企業の景況感はプラスに転じるという予測も出ています。しかし、その一方で中堅・中小企業の景況感はマイナスのまま据え置かれる見通しです。この「規模による格差」の広がりは見過ごせません。2019年12月現在、日本経済はまさに正念場を迎えています。世界情勢に振り回されるだけでなく、国内の中小企業まで潤うような抜本的な対策が、今まさに求められているのではないでしょうか。

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